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2023.05.26墓じまい

-後悔しない墓じまいの進め方-②

前回の記事はご覧いただけましたか?

今回は、実際に墓じまい(改葬)をする際に必要な手続きをまとめていきますので、ご参考になればと思います。

 

以下の手続きは、状況により同時に進めていくこともできます。しっかりと要点を確認しておくことで、墓じまい(改葬)を滞りなく行えるでしょう。

 

【現在の墓地管理者への相談・挨拶】

まずは現在のお墓の墓地管理者にお話をしましょう。墓地にも寺院や霊園、村墓地というように、さまざまなケースがございます。特に寺院墓地でお寺の檀家様でしたら、ご住職に必ず事前の相談をしましょう。

現在の使用名義人が誰なのか確認し、名義人の方が改葬の手続きをします。名義人以外が改葬申請するには「委任状」や「名義人の承諾書」が必要です。また、名義人が亡くなっている場合は事前に名義変更手続きが必要になることもあります。

 

【新しい墓地(受入先)の購入】

自治体への改葬申請の際に、受入先からの証明(使用許可証の写しや受入証明書)が必要です。そのため、事前に新たな墓地を準備しておきましょう。そして、改葬によりお骨を納める旨を必ず伝えてください。(改葬先によっては受入の条件があるため)

 

【自治体への改葬申請】

「墓埋法」=墓地、埋葬等による法律の規定により、実際にお骨を取り出し新たに埋葬するには、現在のお墓がある市町村の自治体に申請しなければなりません。(例:大阪府池田市にお墓のある方は池田市役所へ)

くれぐれも個人の判断で勝手にお骨を出したりしないように気を付けましょう。

 

※申請に必要な書類は下記の通りです。

  • 改葬許可申請書(自治体より受取)


書式は各自治体により異なりますので、直接受け取りに行く、郵送もしくは役所のHPよりダウンロードなどで入手しましょう。また、遺骨を移す人数分の申請書を作成する必要があるので、あらかじめ墓地の埋葬状況を把握しておくのが無難です。

※申請に必要な死亡者の情報は「本籍(死亡当時)」「住所(死亡当時)」「氏名」「生年月日」「埋葬または火葬の場所」「埋葬または火葬の年月日」「改葬の理由」「改葬の場所」です。

※過去の記録もなく、どうしてもわからない部分は「不詳」「不明」などと記入することで受理してもらえるケースもあります。

 

  • 埋葬証明書(現在の墓地管理者の署名)


改葬許可申請書の記載欄と共に一枚にまとめられている場合もあります。現在のお墓の管理者に署名・捺印をもらい、故人が埋葬されている事実を証明していただきます。

 

  • 使用許可証または受入証明書(新しい墓地管理者より発行)


新たな墓地の管理者から発行される書類です。改葬申請者と使用名義人が同じであれば手続きをスムーズに行えます。

 

すべての書類を提出することで、「改葬許可証」が自治体より発行されます。

※自治体によって、戸籍謄本・除籍謄本など別途必要な書類もあります。不備がないように、状況や必要書類を直接問い合わせてみるのが確実でしょう。

 

【お骨出し・撤去工事】

お墓から遺骨を取り出したり、墓石の撤去を行うには石材店に依頼をします。寺院や霊園によっては管理者指定の業者でないと墓じまいできない墓地もあるので、必ず確認しましょう。

指定のない場合は、寺院や霊園などからご紹介いただく石材店などに依頼することになります。近くの石材店をご自身で探すということも可能です。

改葬先が室内の納骨堂などであれば、「洗骨」(遺骨の洗浄・乾燥)が必要になることがあります。

 

【お墓の閉眼供養】

上記と併せて、遺骨を取り出す時にはご先祖様の魂抜き「閉眼供養」という儀式が必要です。宗派ごとに宗教的な作法が変わりますので、菩提寺や家の宗派と同じお寺に法要をお願いすることになります。

 

【納骨式】

自治体から発行された「改葬許可証」を改葬先の墓地管理者に提出し、お寺の僧侶の方に納骨式を執り行っていただくことで改葬手続きは終了となります。

 

以上必要な手続きをまとめてみましたが、いかがでしたか?

なかなか大変な部分もありますが、業者のサポートも活用していただければ、スムーズに手続きが可能です。

 

今回の記事は以上になります。次回は気を付けるべきポイントやまとめについてまとめていきます。
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